年末年始休日歯科診療について

太田新田歯科医師会
野村歯科クリニック
院長 野村 貴正

年末年始休日歯科診療について

 

太田新田歯科医師会では年末年始休日歯科診療を12月29日より1月3日まで行っています。

当会館での休日診療は歯科緊急診療処置を行うために設けられているため緊急症状に対しての一日限りの診療を原則とさせていただきますので、その後の診療処置については、かかりつけの歯科医院で処置を受けていただくことになります。

年末年始でかかりつけの歯科医院も長期間の休診となることが予想されます。

お口に不安のある方、しみている歯がある方、詰め物が取れたままになっている方は早めの受診をお願い致します。

診療時間   午前10時より午後1時

最終電話受付 12時30分  最終来館 12時45分

0276-45-7320 

太田市新井町516-18

歯科医師会館では新型コロナウイルス感染拡大防止のため細心の注意を払い予防策を講じております関係上、待合室で複数の患者様がお待ちにならないように必ず電話連絡の後、来館してください。また、診察の前に検温や問診等を実施させていただきます。患者様の症状によっては、診療内容を一部制限させていただくことがあります。

受診時は保険証(コピー不可)を忘れずに、ご予約時間に余裕を持って来院ください。また、受診時の健康状態把握のため服用している薬(お薬手帳)や既往歴などを分かるようにしておいてください。

大変ご不便をおかけして誠に申し訳ありませんが、ご理解ご協力をお願いします。

*保険証の確認ができない場合は10割負担となりますが、後日会館まで保険証をご持参いただければ差額の返金対応をとらせていただきます。

噛みんぐ30(カミングサンマル)運動

太田新田歯科医師会
恩田歯科医院
院長 恩田裕司

皆さん、「カミングサンマル運動」って知っていますか?よく耳にする、「8020運動」ではありませんよ。

カミング30運動とは、「ひとくちで30回以上噛んで食べましょう。」その「食べ方」をとおして、より健康的な生活を目指そう。という厚生労働省の提唱する運動です。

よく噛むと、どんな良いことがあるのでしょうか?

  1. 肥満を防ぐ
    早食いの人ほど肥満傾向にあると言われています。よく噛むと満腹中枢が刺激され、少ない量の食事で、満腹感を得られるので食べすぎを防ぐことができます。
  2. 唾液の分泌をうながす。
    よく噛む事で唾液が分泌されます。唾液は口の中の細菌を洗い流し虫歯や歯周病を予防する働きがあります。
  3. 脳の働きが活発になる。
    よく噛むことで歯や舌をはじめ、味覚などの刺激が脳内に直接伝わります。さらに、顎の関節が動くことで、脳内の血流量がアップし脳の働きが活発になります。これらによって、記憶力・判断力・集中力が高まり、結果、寝たきりや認知症の予防改善にもつながります。

でも、カミング30を実践するのは、なかなか、
簡単にはできないのではないか?と思います。

そこでカミング30実践の、工夫を紹介したいと思います。

  1. 一口あたりの量を減らす。
    食事の量が同じでも、一口あたりの量を減らせば、たくさん噛めるのではないかと思います。
  2. 咀嚼回数を多くする。
    例えば、歯ごたえのある食品を選ぶ。ということになります。
  3. 食事の時間に余裕をもつ。
    時間がないと、早食いになってしまいますからね。まずは、一口あたりの量を減らすところから始めてはどうかと、思います。

ところで、成人の歯の本数を、ご存知ですか?

成人では、28本です。親知らずをふくめると32本になります・

噛むためには、ある程度の歯の本数が必要です。一般的に歯が20本以上あれば、食事に制限はなく、何でもおいしくたべられます。

しかしながら、歯の本数が十分であっても、右側のみ、左側のみなどの「片側噛み」が癖になっていると、歯や顎の関節を痛めるばかりか、顔のゆがみや、頭痛などの、からだの不調を引き起こすことがあります。「片側噛み」は虫歯や、歯周病、歯並びの悪さなどが、原因の場合があるので、一度歯科医に相談すると良いでしょう。

また、中高年になると、歯周病で歯を失うリスクが高くなります。このような、年代では、健康に気を付けながら食べたいものを食べるというよりも、歯の状態に合わせて食べやすい食品を選択しがちで、それが習慣化してしまいます。

すでに多くの歯を失ってしまわれた人は、かかりつけ歯科医による入れ歯の治療を受け、噛む機能を回復させることが大切です。

良く噛めることは、長生きで健康的なからだを保つことにつながります。定期的な歯の健康チェックと十分なブラッシングを行い、よく噛める状態を保つことができるならば、それは、なによりにも勝る、財産といえるでしょう。

デンタルフロス、歯間ブラシ、使っていますか?

太田新田歯科医師会

 やながわ歯科

院長柳川篤志

 

毎日きちんと歯みがきをしているのに、虫歯や歯周病になっていると歯医者さんに言われたことはありませんか?

実は、ハブラシだけでは歯と歯の間は十分にみがけていないことがあり、プラークや食べかすが残ってしまいます。みなさんもご存じのとおり、虫歯や歯周病の原因はプラークです。

ハブラシによるブラッシングだけでは、歯と歯の間のプラークの61%しか除去できなかったのに対して、デンタルフロスを併用すると79%、歯間ブラシを加えると85%まで除去できたという報告があります。

デンタルフロスは糸状なので、歯と歯の間が狭い部分の清掃に適しています。デンタルフロスはお子様から大人まですべての人に使ってほしいアイテムです。使い方は、前後に細かく動かしながら歯と歯の間にゆっくり入れていきます。歯と歯の接している部分を通す時はきつく感じる場合がありますが、勢いよく入れると歯茎を傷つけてしまう場合があるので注意しましょう。

歯茎に少し触れるところまで入ったら隣り合った歯それぞれの側面に沿って上下に動かし、プラークを取り除きます。

一方、歯間ブラシは歯と歯の間が広い部分やブリッジをしている部分の清掃に適した小さなブラシです。使用する時にはご自分の歯の隙間にあった大きさの歯間ブラシを選ぶことが大切です。歯の状態に合わせて、デンタルフロスと歯間ブラシの両方を使い分けるのも効果的です。

まずハブラシで取れる汚れは取ってしまい、そのあとに、ハブラシでは取れなかった汚れをデンタルフロスや歯間ブラシで落とすと効率的です。寝ている間は唾液の分泌が少なくなり口の中の細菌が増えやすい環境になるため、特に寝る前に使うことをおすすめします。歯茎に炎症がある場合など、デンタルフロスや歯間ブラシを使い始めた頃は出血する場合があります。出血が続いたり、痛みがあったりする場合は歯医者さんで相談してください。

ハブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシを使ってプラークを取り除き、虫歯や歯周病を予防しましょう。

ノド飴とムシ歯

太田新田歯科医師会

おおばら歯科医院

院長 松本 文男

ノド飴とムシ歯

長く続くノドの痛みや、咳などで、普段から飴をなめる習慣がある方もいらっしゃると思います。具合が悪い時に、たまになめる程度なら何も問題ありませんが、飴が習慣になり、次々と長時間なめ続けるようになっている方は、ムシ歯に気をつけて下さい。

日常の診療の中で、久しぶりに来院された方のお口に、突然ムシ歯が多発していて驚く事があります。不思議に思い、良くお話を伺うと、実はノドの調子が悪くて四六時中ノド飴をなめているということがありました。また別の方では、禁煙をしてから気を紛らわすために、いつも飴を口に入れていると言う事もありました。ほとんどの飴は砂糖を多量に含んでいます。それが絶えず口の中にあった事で急激にムシ歯が進行してしまったと考えられます。

甘いものがムシ歯を作るということは、良く知られていると思います。口に砂糖などの糖類が入ると、ムシ歯菌によって酸が作られ、口の中が酸性になり歯が溶け始めます。歯を磨けばすぐ元に戻りますし、たとえすぐに歯磨きしなかったとしても、通常は唾液の作用でしだいに中和されます。しかし、続けて長時間飴をなめているような時には、その間ずっと口の中が酸性の状態が続き、ムシ歯が進行してしまうわけです。

ノド飴によるムシ歯を防ぐには、まず第一に口の中を長く酸性の状態にしない、つまり飴を何個も続けて、長く舐め続けないようにすることです。出来るだけ必要最小限の量にした方がいいです。そして第二にキシリトールなどシュガーレスの飴を選ぶようにすることです。ただ気をつけたいのは一般的なシュガーレス表示は糖類が0.5%未満のものを指し、必ずしも砂糖がゼロとは限りません。シュガーレスだからといってムシ歯になる恐れが無いわけではありませんので過信してはいけませんが、ムシ歯のリスクは減少します。ノド飴を選ぶ時には成分表示の、特に糖質に注意してみて下さい。

今、人前での咳には非常に気を遣わないといけない状況ですから、ノドの調子が悪い方にとっては切実な問題だと思います。ただ、ノド飴の常用はむし歯を作りやすいと言うマイナス面がある事を認識していいただき、またノド飴だけに依存せず、水分摂取やうがいなど他の方法も併用して対処していただきたいと思います。

そして、しばらく飴を手放せないでいた方は、ムシ歯が出来ていないか、ぜひ歯の検診をお勧めします。