太田新田歯科医師会 令和5年度 スキルアップセミナー
日時:令和6年2月4日(日) 10時 ~ 12時
会場:東毛学習文化センター 視聴覚ホール
主催:一般社団法人 太田新田歯科医師会
演題:患者さんの心をつかむプレゼン術」~演出家的発想法のススメ~
講師:北折 一 先生(元NHK科学・環境番組部専任ディレクター/健康演出アドバイザー)
「歯周疾患とは…。」など説明モード全開の話は説教っぽくなり、患者様は敬遠します。
それにしても不思議ですよね?(ですよね話法)を用いて、相手に疑問を抱かせて患者様が自身から情報を得たくなるような状態(「聞きたいモード」)にしてから説明を行うと効果的です。相手に伝えると相手に伝わるは違います。受け取った相手が受け入れて行動しなければ意味がありません。「ついつい○○」をしたくなるようにする事が究極の状態です。
「歯磨きをしましょう。歯間ブラシを使いましょう。」は「魔性」の攻撃と呼ばれ上からやりなさいと言っているのと同じで、良い印象を与えませんので使わない方が良いです。
また、「即効性を謳うダイエット」が話題になるのは、「良い大人でさえ、楽して得したい。」という真理があり、人間は皆、裏技・秘策・とっておきのコツが大好き!なのです。
あなたは間違っていますという話は不適切で、いいこと教えてあげましょ~か!という試したくなる、味わいたくなる、味わい続けたくなる!プレゼンテーションで結果的に行動変容させる事が重要です。
また衛生士さんの究極の仕事内容は、「どうありたい?を引き出して連れてってあげる!」ことです。1回来た人がもう1回来たくなるようにする。
歯科医院の主役は衛生士さんです。患者様と雑談を行い、患者様の背景を把握したり、家族から情報を得たりする事は院長には出来ない仕事であり衛生士さんだけが出来ます。
治療の後、スタッフにだけポロっと話す内容が非常に重要なのです。また歯科衛生士さんは誰よりも笑顔に会える仕事です。衛生士に求められる資質は、人が大好きな人です。
そして、感動する人・行動する人です。衛生士さんの仕事は医者や歯科医師を超えられる可能性があります。ゴットハンドは目の前の病気になった少人数の患者様をある程度まで治すだけですが、衛生士さんであれば、これから心臓病や脳梗塞になる可能性のある患者様の病気の発症を未然に防げる無限の可能性を秘めています。
皆様の活躍を期待しております。
文責 太田新田歯科医師会 市民公開講座運営委員会 大塚 武彦