入れ歯の悩み
太田新田歯科医師会
しまざきデンタルクリニック
院長 島﨑 政人
入れ歯の悩み
今回は総入れ歯について話します。
患者さんの悩み…第1位噛めない。第2位痛い。第3位外れる。
その他入れ歯が割れた、見た目が悪い、入れていられないなどあります。
噛めない理由には、痛いとこがある、入れ歯が動く、咬むところがわからない、力が入らないなど患者さんの悩みは様々あります。
歯科医は、しっかりと患者さんの声を聞き、悩みは何か、原因は何か診断します。
総入れ歯の場合、原因は入れ歯の適合、噛み合わせ、使用時期にあります。
入れ歯の適合確認は、適合試験材で行います。
しかし、ただ適合試験材を使って口腔粘膜に合わせるわけではありません。粘膜の厚さは場所によって違います。また、粘膜の下の骨の形も違います。それらを考えて適合調整します。入れ歯は、骨の上で弾力のある粘膜に浮いているようなものです。骨の量が土手の様に盛りあがりしっかりとして粘膜が有れば、入れ歯はそれを包むことができるので、安定します。しかし、骨の量が少なく平たくなっていると、粘膜も薄く入れ歯は滑り安定しません。特に下の入れ歯は舌があるのでアルファベットUの字型になっており、舌に押されたりしますので安定が難しいです。
噛み合わせは、全体が均等に当たるようにします。前歯だけ当たると、入れ歯の後方が浮き上がり外れます。左右のバランスが崩れても外れやすくなります。また、咬む位置は姿勢によって変わります。長年使用してる入れ歯だと、少し背中が丸くなると咬む位置が変わり、入れ歯が外れやすくなります。噛み合わせを調整すると、義歯が安定することもあります。
使用時期は、入れ歯を新しくした場合、以前の入れ歯と適合も咬む位置も違うので、慣れるまで休み休み使う必要があり、調整が必要です。また、生活環境が座イスから、イス、またはベッドと変わると噛み合わせで話したように咬む位置も変わります。
何かあれば、かかりつけ歯科医に相談しましょう。
また、通院困難であれば、太田新田歯科医師会 歯科訪問センター(TEL:0276-45-7320)
にご連絡下さい。