お口に関する法律を知っていますか?

学校法人有坂中央学園                                                         中央医療歯科専門学校                                                         歯科衛生士 戸田 恵理

この度は、太田新田歯科医師会の先生方からこのような貴重なお時間を頂きました事にお礼を申し上げます。

私共の専門学校は、歯科衛生士を養成する3年制の専門学校です。学校は太田駅北口から徒歩5分の東本町にあります。
今年で開校22年目となります。

皆様は、歯科衛生士というとどのようなイメージをお持ちでしょうか?

歯科医師の隣に立ち唾液の吸引や、治療器具を手渡している場面を想像される方が多いと思います。実はそのような業務は歯科助手さんも担当する事ができます。歯科衛生士の主な業務は、治療機器を使用し歯周病の治療と予防、薬剤等を使用し虫歯予防の処置を直接、患者さんに施すことです。また正しい噛み方、飲み込み方などお口の機能訓練や改善に関する指導です。これらの業務は、法律上、歯科助手さんはできません。

さて、お口や歯を健康に保つことが全身の健康維持に役立つこと、歯科保健を推進するために2011年に歯科口腔保健の推進に関する法律が施行されました。この法律には、「お口の健康に関する正しい知識を身につけること」「生涯にわたって歯科疾患の予防をすること」「定期的に歯科検診を受けること」「必要に応じて歯科保健に関する指導を受けること」などの内容が盛り込まれています。

学校歯科保健統計調査によると中学1年生の永久歯の虫歯の本数は1994年で一人平均4本と多かったのですが、2014年に1本を下回り、直近の2023年では一人平均0.56本と、少ない水準となっています。しかし、大人になると虫歯が増え、中年以降から高齢者では歯の根の部分の虫歯が増えてきます。この部分の虫歯は、自身では気づきにくく放置すると根っこから歯が折れてしまう事もあります。

歯周病や虫歯予防のために、ドラッグストアなどで様々な製品を購入し、ご自身で予防に取組んでいる方も

多くおられると思います。正しくお口の健康を維持するためには、歯科医院で定期検診を受けることが重要です。

定期検診では歯科医師・歯科衛生士は歯と歯茎だけを診ているようですが、実は患者様の唇、頬の内側、舌の表側や裏側、上顎や喉の奥手前までも丁寧に診ています。思わぬ病気や、お口のがんなども見つけられる事もあります。早期に発見できれば安心ですよね。そのために多くの方が積極的に歯科医院で定期検診を受けていただくことをお勧めします。専門家に定期的に確認して貰う事で、一人一人に合った適切なケア方法を丁寧にアドバイスしてもらえます。

皆さんも是非、この機会に歯科医院へ足を運んでみてはいかがでしょうか?

 

最後になりますが、当校では社会人が働きながら通学出来るカリキュラムを展開しております。午前は歯科衛生士国家資格取得のために学び、午後は歯科医院で歯科助手として勤務している30代、40代の学生さんが多く在籍している特色のある養成校です。クラスメイトの約半数は社会人で構成されています。

来年3月までは月に1度オープンキャンパスを開催します。随時見学も可能ですので、ご興味のある方は是非足を運んで頂ければ幸いです。