あきらめないで、お口の健康 ~口腔機能低下症~

太田新田歯科医師会
岸歯科医院
院長 岸隆史

 

元気に暮らす事、健康に日々を過ごす事はどんな人にとっても、望みだと思います。しかし、年齢と共に「うまく噛めない」「飲み込むとむせる」「話しづらい」「口臭が気になる」といった問題に直面してくる人が多くなります。以前は「年齢のせい」と諦めていた方も多いと思います。

ここ最近「フレイル(虚弱)」という言葉を耳にされた方も多いと思います。お口に問題があって食事が上手く出来ない→栄養不足で機能が低下する→機能が低下するので食事が上手く出来ない…といった悪循環に繋がります。この時の「機能低下」を「口腔機能低下症」と言います。口腔機能低下症は歯科医院で適切な検査をすることで客観的に判断する事ができます。

  1. 口が乾く、口臭が気になる
  2. 噛みづらい、しゃべりづらい
  3. 飲み込む時にむせる、声がしゃがれてきた、咳払いが増えた

検査によって「機能低下」が確認された場合も「適切な訓練(トレーニング)」をする事によって、症状が改善する報告もあります。

「訓練(トレーニング)」といっても難しいものではありません。

「何かのついで」くらいの感じで、「日々の習慣化する事」で「口腔機能低下症」の重症化を防ぐ事ができます。

先ほど述べた症状の順に簡単な方法をいくつか説明します。

  1. の症状に対する訓練:唾液線マッサージ・舌回し
  2. の症状に対する訓練:あいうべ体操
  3. の症状に対する訓練:パタカラ体操

他にいろいろありますが、それぞれの生活リズムや環境によって、その方に適した訓練を続ける事(これが重要)で健康を維持して、楽しい毎日を過ごしていただければと思います。