口臭について

太田新田歯科医師会

尾島デンタルクリニック

院長 林崎 雅樹

口臭について

今日は多くの人が気にしている口臭について少しお話しします。

まず、口臭が発生しやすい条件とお口の唾液とは密接な関係があります。

朝起きてすぐの口臭やストレスなどによる口臭、体調不良による口臭などは、いずれも唾液の減少により起こります。また、耳鼻科的な病気やあるいは歯並びが悪いためなどで鼻での呼吸ができず口で呼吸をすることによっても口臭がすることがあります。

それ以外の局所的要因としては、お口の清掃不良による場合、また歯周病など歯茎のどこかに炎症がある場合などももちろん口臭につながります。喫煙によるタバコのヤニによる口臭やタバコに含まれるニコチンによる口腔乾燥により口臭が発生します。

ではどのように口臭を防ぐかという点ですが、最近使用する人が多い「清涼タブレット」は一時的なものと考えてください。

やはり一番の防止策は適切なブラッシングです。その人その人によって一番適しているブラッシングの方法や歯ブラシの種類などがありますので 是非かかりつけの歯科医院で指導してもらってください。口臭の原因にもなる歯石が歯に付着している場合は必ず除去してもらってください。また、舌表面に付着する舌苔(ぜったい)も原因の一つなので舌磨きをするのは良いのですが、過剰な舌磨きは 舌乳頭や味覚細胞を傷つけ、かえって乾燥が起こりやすくなったり、味覚障害を引き起こすこともあります。舌苔を取りすぎないでください。

以上のように口臭が気になるときのみならず、普段から虫歯や歯周病のチェック、定期的なスケーリング(除石)をしてもらいに、かかりつけの歯医者さんで診てもらうのが一番の防止策です。

最後に一番大事なことかも知れませんが、人には誰にでも生理的な口臭があります。

自分が気にしていても、他人は全然気にならない場合もあります。自分で口臭が気になったら一度家族や仲の良い友人に確かめてもらうというのもよいと思います。

くれぐれも自分一人だけで必要以上に過敏にならないように(自臭症)に注意し、気になればかかりつけの歯医者さんに相談しましょう。