乳幼児期の歯の健康診査について
今日は、乳幼児期の歯の健康診査についてお話したいと思います。
「母子保健法」という法律では、子供が1歳半と3歳になったときの計2回、健康診査 を受けることが決められています。
これは母性と乳幼児の健康の保持増進をはかることを目的としています。
子供がその年齢になると住んでいる市町村から健診の案内が届きます。
連絡が届いたら 保健所での歯を含めた健康診査に積極的に参加しましょう。
同じ年齢のお子さんをもつ 母親と会って育児の悩み事などお互いに情報交換できるいいチャンスです。
1歳6ヶ月児健診について この年齢では、乳歯も12~14本くらい生えてきているのが普通です。歯科健診の目的は、虫歯があるかないかの検査を行い、同時にこれから虫歯が起こるかどうかを判定して、 虫歯を起こしやすい子供の保護者には注意を促し、日常生活、特にその食生活について適切な指導を行うことにあります。
これによって、将来の虫歯の発生を未然に予防することができるからです。
もちろん、これ以外になにか気になることがある場合にはためらわずに歯科医師に相談してください。
3歳児健診 子供が3歳になると、このときまでに普通は20本すべての乳歯が生えそろっています。 この健康診査の趣旨は、「幼児期において、身体発育および精神発達の面から最も重要な時期である3歳児に対し、医師、歯科医師による総合的健康診査を実施し、児童の健全な育成のための指導および措置を行うものである」となっています。
この健診も市町村が実施主体になって行うものです。
内容は、歯ブラシ習慣などに関する一般事項の検査、虫歯、不正咬合、口腔軟組織の疾患、 その他の歯と口腔の疾病異常の検査となっています。
検査の結果をもとに、次の点について歯科保健指導を行うことになっています。
1) 歯と口をきれいに保つ習慣を確実に身につけさせる
2) 保護者が幼児の口の中の状態をたえず注意する習慣をつくる。
3) 栄養について具体的な注意を払うよう指導する
4) 間食を与える場合には、適切に与えるように指導する。
5) 定期的に歯科医師の検診および指導を受ける習慣をつけるよう指導する。
1歳6ヶ月健診と3歳児健診は子供のために市町村が用意してくれているプログラムですから、お子さんのためにぜひ参加して専門的なアドバイスを受けることをおすすめします。