歯科衛生士に求められていることってなあに?

学校法人太田アカデミー
太田医療技術専門学校
歯科衛生学科長 金子 聖美

このような機会をいただきました太田新田歯科医師会の先生方ありがとうございます。

私はイオンの近くにある太田医療技術専門学校、歯科衛生学科で教員をしています、歯科衛生士の金子聖美です。せっかくいただいたチャンスですので、少しでも有意義な時間にしたいと思っています。

私は歯科衛生士になって40年になります。この間に歯科衛生士の仕事が大きく変わりました。歯科衛生士に求められていることの変化と口に対する社会の変化のお話をさせていただこうと思います。

私が歯科衛生士になった40年前の昭和はまだまだ虫歯が多く、治療が主体の歯科医院でした。歯科衛生士の仕事は先生の治療のアシスタントをすることが主な仕事でした。それに歯周病のために歯石を取ったり、クリーニングを行い、虫歯を歯周病の予防をする歯科衛生士も増えてきていました。ただ、虫歯ぐらいでは死なないとか、歯槽膿漏になったら、歯を抜けばいいという考えが根強くあり、予防がまだまだ進んではいませんでした。

さて令和の時代になって何が変わったでしょうか?視聴者の方はこの40年とか30年でご自分のお口や歯に対する認識は変わっているでしょうか?もし、そんなに変わっていないと思われた方は、ぜひお聞きください。

1つ目の歯科衛生士の仕事の変化は、虫歯と歯周病を予防するだけでなく、口腔機能を予防することが必要になってきました。なぜなら、どんなにいい入れ歯が入っていても、自分の歯があっても、食べたり飲みこむことが難しくなると、食べることができなくなります。年齢を重ねてくると、好きなものを食べることは楽しみになります。それができなくなるのは、生きている生き甲斐が失われてしまいます。もう一つ問題なのが子供の口の機能がしっかりと発達していないことです。ですから、子供からお年寄りまで、しっかり噛んで食べられる口を作ることが大切になってきます。

2つ目は、歯周病が全身疾患を大きく関係していることがどんどん解明されてきていることです。歯周病と一番関係のある病気はご存知でしょうか?糖尿病です。糖尿病が悪化すると歯周病も悪くなり、歯周病がひどいと糖尿病の数値も悪くなります。反対に歯周病がよくなると糖尿病のよくなってきます。そして今、とても問題になっている認知症は歯周病菌(PG菌)が脳の中で出す酵素が原因と考えられています。口を管理することがとても重要になってきているので、歯科衛生士の出番なのです!

さてみなさん、ここまで聞いていかがでしょうか?

こんな重要なお口の管理をまかすことができるかかりつけの歯科衛生士をお持ちでしょうか?

これからはかかりつけ歯科医はもちろん、かかりつけ歯科衛生士をぜひお持ちください。

 

太田医療技術専門学校では、みなさんに寄り添い、健康を一緒に守っていく歯科衛生士を育てています。興味があれば、ぜひ見学においでください。