ブラキシズムについて

ブラキシズムという言葉はあまり聞き慣れない言葉だと思いますが、これはお口やその周辺の器官にみられる習慣性に癖の一つで、代表的なものには歯ぎしりや食いしばりなどがあります。
この歯ぎしりや食いしばりがなぜ問題なのかというと、歯や周囲の骨などが受け止める咬む力は、個人差がありますが、強い人では100kgを超えるとても大きな力です。
ブラキシズムの場合、その大きな力が持続的に加わるため、食べる時の様に一瞬だけ強い力がかかる場合よりも、ずっと大きな影響が出るのです。
歯の変化としては、
● 歯がすり減る ● 歯がしみる(知覚過敏) ● 冠や詰め物がはずれる
● 歯が割れる などがあります。
また、他の様々な器官への影響として、 ● 顎関節症(あごの障害)
● 口の周りの筋肉の痛み ● あごのずれ ● 顔面の変形
● 頭痛、肩こり などが起こる事があります。
しかし、ブラキシズムは無意識で行われますので、日中起きている間でも無意識に食いしばっていたり、夜寝ている間に歯ぎしりしていたりと、自分では気づきにくいものなのです。
またブラキシズムがなぜ起きるのか、そのメカニズムについてはまだ十分には解明されていないのですが、
咬み合せの異常や日常生活でのストレスが原因と考えられています。
ブラキシズムへの対応としては、
● 日中、唇や頬・あごなどの周りの力を抜き、咬み合せている事に気づいたらすぐ離す
● 就寝時に、極力悩み事や考え事をせず、リラックスしたイメージで休む
● 頬づえをつく癖があると、噛み締めやすくなるので、注意する
● 治療が必要な歯はきちんと治しておく
● 歯科医院で、歯ぎしりから歯やあごの骨を守るため
ナイトガードと呼ばれるマウスピースの様なものを作り使用する
などがあります。気になる症状がある方は、歯医者さんに相談してください。