診療日 日曜日・祝祭日・年末年始(12/29~1/3)・お盆期間(8/13~8/16)
各日診療時間:午前10時から午後1時
電話受付:12時30分まで
最終来館受付:12時45分まで
待合室で複数の患者様がお待ちにならないように必ず電話連絡の後、来院してください。混雑状況によりお車でお待ちいただくことがありますので、予めご了承ください。
当診療所では感染予防の為、待合室等でのマスク着用のご協力をお願いしております。
受付時に健康保険証(資格確認証)またはマイナ保険証をご提示ください。
マイナ保険証の顔認証および暗証番号での受付が上手くいかなかった場合は、『マイナポータルの画面』または『資格情報のお知らせ』を併せてご提示いただくことがございます。
日時:令和7年12月7日(日) 午後2時~4時10分
開場:宝泉行政センター 多目的ホール(太田市西野谷町38‐2)
主催:太田市・一般社団法人 太田新田歯科医師会
後援:太田市教育委員会・太田保健福祉事務所・太田栄養士会・太田歯科技工士会
群馬県歯科衛生士会東毛支部・群馬県歯科医師会
講師:日本歯科大学附属病院 病院長
日本歯科医学会 会長 小林隆太郎 先生
演題:生きること...食べる、話す、老いを考える ~「口腔健康管理」の大切さ~
市民の皆様にお口の病気や機能などに関する情報を発信する事で、少しでもお口の健康管理に関心を持って頂き、その重要性を知って頂くきっかけを作る事を目的とした市民公開講座が今回で26回目の開催となります。晴天の下暖かな日曜日の午後に120名の方々にお集まり頂き開催されました。
口腔の健康を管理することがどのようにして生きることと関わるのか?具体的に食べること、話すこと、老いること、いかにして健康寿命を延ばせるかについてお話しして頂きました。


〇日本人の主な死因(人口10万人対)
1位:悪性新生物〈腫瘍〉2位:心疾患(高血圧症を除く)3位:老衰4位:脳血管疾患5位:肺炎
これら全ての疾患が歯科(お口の健康)に関わる、特に肺炎(誤嚥性肺炎)
〇歯科の二大疾患
むし歯 : むし歯菌 ・ 歯周病 : 歯周病菌
日本人の主な死因すべてにむし歯菌と歯周病菌が関わっている!!
〇今、社会から歯科がとても注目されています!
キーワード
口腔衛生の視点 : 歯周病菌、むし歯菌と全身疾患
口腔機能の視点 : 食べること、話すこと
健康寿命延伸 : 「口腔機能管理」が重要
〇全身疾患との関わり
8020運動:現在達成率50%!12歳までの子供の虫歯は1本未満!!ケアをすると虫歯は出来ない!!
足の8020運動:80歳で20分歩けることを目標とする。食べられること、歩けること、トイレに行けることで健康を維持できる。
・歯周病と全身のさまざまな病気(歯と口のケアで病気のリスクを下げる)
糖尿病・心臓病・骨粗鬆症・肥満・脳梗塞・認知症・誤嚥性肺炎・関節リュウマチ・低体重児出産・早産等は歯周病菌が出す毒素が関わっていることが判明している。歯周病の怖さは歯を失うだけではなく、全身の病気とのかかわりを理解して歯と口のケアに努めることが大切。
・法律: 第百五号 健康寿命の延伸等を図るための脳卒中、心臓病、その他の循環器に関わる対策に関する基本法 第二条 政府は、肺栓塞症、感染性心内膜炎、末期腎不全その他の通常の循環器病対策では予防することができない循環器病等に係る研究を推進するとともに、その対策について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるほか、歯科疾患と循環器病の発症との関係に関わる研究を推進するものとする。 とあり、歯科治療の重要性を意味する。
・糖尿病: 医科では生活習慣病管理として糖尿病患者について、歯周病の診断と治療のため、歯科を標榜する保健医療機関への受診を促すこととなっている。糖尿病が関連した重度慢性歯周炎患者(糖尿病併存歯周病)に対して歯科医師の指導のもと、歯科衛生士が口腔衛生指導や感染源除去などの歯周基本治療を行うことによって、糖尿病と歯周炎の状態をともに改善することができた。患者が主体となる医科歯科連携に導くことは糖尿病治療における歯周治療の重要な役割であり、歯科衛生士は歯周治療を通じて医科歯科連携医療に大きく貢献できると考える。
・認知症: 歯科と認知症の関連・メカニズム解明について
1,歯周病(慢性炎症)から脳内炎症を惹起し、アルツハイマー病の病態が憎悪して認知症を誘発
2,歯の欠損から軟らかい、液状の食事になり、咀嚼機能が低下し海馬神経の脱落により認知症を誘発
したがって、適切に噛めることは、咀嚼機能の維持に大切なことであり、認知症誘発予防に関連があると考えられている。奥歯のかみ合わせが失われるとアルツハイマー型認知症の発症リスクが高まるという研究結果がでている。
重篤な歯周病or多くの歯の喪失は認知機能障害と強く関連
不健口と認知症は赤い糸で結ばれていた!
2020 歯周病菌は動脈硬化、アルツハイマー病、リウマチ、その他の疾患と関係している。
2021 歯周病菌の毒素は歯周病の全身への悪影響に関与している。
2021 歯周病は、心血管疾患とアルツハイマー病と関連している。
2021 口腔細菌叢の乱れは、アルツハイマー病、糖尿病、心血管疾患、ガンと関連している。
日本人3万5千人
歯の減少(20本未満)は、認知症の発症に有意に関連していた
日本人70歳代994人、80歳代968人
奥歯でよく噛める人は認知症になりにくい
システマティックレビュー
口腔ケア、歯科治療、口腔運動療法は認知機能の改善に効果あり としている。
1)誤嚥性肺炎の項目が新設
2)肺炎予防の項に、肺炎球菌ワクチンとともに口腔ケアが明記
3)口腔の嫌気性菌の役割が明記
4)肺炎予防としての口腔ケア(口腔健康管理)が重要であること
誤嚥とは、気管支方向に侵入した食物等が声帯よりも奥に入ってしまうこと。
(食道ではなく気管に入ること)
1)口腔・栄養(食・口腔機能)
①食事(たんぱく質、そしてバランス)
②定期的な歯科受診
2)身体活動(運動、社会活動等)
①たっぷり歩く
②ちょっと頑張って筋トレ
3)社会参加(就労、余暇活動、ボランティア活動等
①お友達と一緒に食事
②前向きに社会参加
3つの柱を底上げして、健康な毎日を送りましょう。
╚➡低栄養➡要介護状態
“和の食材の頭文字を覚えやすく語呂合わせにした合言葉”のこと。7種類の食材をまんべんなく取り入れることで、健康的な食生活が送れると言われている。
「ま」=豆類
「ご」=ごま(木の実)
「わ」=わかめ(海藻類)
「や」=野菜
「さ」=魚
「し」=しいたけ(キノコ類)
「い」=いも の略
①お口・舌の動きをスムーズにする
②飲み込むパワーをつける
③噛むパワーをつける
④舌をよくする
⑤舌のパワーをつける
○骨盤を立てる(猫背はダメ)
○体とテーブルの間はこぶし1つ分
○足が床についている
○早食い・駆け込み食い・ながら食い
○口いっぱいほおばる
○飲み込む瞬間うなずくように少し下
○下を向いた瞬間、ゴックンと飲み込む
食育:生活の基礎作りに役立つ、基本的な食を学ぶ教育。生きる上での基本であって、様々な経験を通じて「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てるもの。
食養:食養生のことであり、食事で体を健康にすること
見直そう昔からの健康食材
見直そう昔からの長寿食材
見直そう昔からの長寿食
がんに克つ五か条
・睡眠 ・食事 ・運動 ・加温 ・笑い
・安心、安全、健康な食べ物を選ぶ「選食力」を身につける
・食事の作法や感謝の気持ちなどを学ぶ「共食力」を身につける
・視野を大きく持つ「地球の食を考えるチカラ」を身につける
・石けん:1日で水・二酸化炭素に分解 石けんカスは微生物、魚のエサになる
・合成洗剤:21日で8割分解 10年以上経っても完全には分解されない
社会の変化
2025年:「団塊の世代」が75歳以上になる年
2040年問題:少子高齢化が進み、65歳以上の高齢者の人口がピークになる
歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士の数が不足!
歯科医師がどんどん減っている!特に地方が減少、都市に集中!!
89%の歯科医院は後継ぎが無く、医院の閉鎖が増加!
医療として管理をするためには歯科医師の数が不足していて、もっと不足しているのは歯科衛生士、もっともっと不足しているのは歯科技工士である。
歯科衛生士は命を救う!日本の未来を救うのは歯科衛生士である。
そのために、歯科界に人材を増やすことが重要課題となっている。
・がん、心疾患などの1次予防、2次予防をより一層進めていく
・筋骨格系疾患への対応
・メンタルヘルスへの配慮
・そして、口腔管理が重要
噛む大切さ : 機能 ・ お口をきれいに : 衛生
歯だけを治療するという誤解されたイメージが定着してきました
目指すは、命と向き合い、国民のトータルな健康に心砕く歯科医療を
「歯を大切に」 から 「命を大切に」へ
楽しく食事をして、楽しく話をする 健康的に年を重ねていく
その「チカラ」を守るために「口腔健康管理」が大切となります。
普段の口腔ケア(セルフケア)
定期的な歯科受診(プロフェッショナルケア)を習慣にして行動しましょう。
そうだ歯科に行こう!
―食べること、健康であること、美しくあること、全ては人々の幸せにために!-

文責 太田新田歯科医師会 市民公開講座運営委員 増田康展