黙食について

太田新田歯科医師会
古室歯科クリニック
院長 古室 浩明

黙食について

新型コロナウイルスが騒がれ始めてからそろそろ2年が経ちます。マスク、ソーシャルディスタンス、換気など色々な対策が叫ばれています。その中で今回は黙食についてお話ししてみようと思います。

黙食は孤食と違い大人数が食べるときに話しをしないことで、感染の予防をするものです。コロナの前はみんなで楽しく会話をしながらの食事が良いこととされていたので、正反対のことを推奨しているので皆さん戸惑われている方も多いと思います。

とかくマイナスイメージの強い黙食ですが良い所もありますので見直してみたいと思います。

①食事中の会話では口の中に食べ物が入ったまま喋ろうとすると食べ物が飛び出してくるかもしれません。黙食であれば他の人に嫌な思いをさせることはありません。

②黙食では食べ物をよく見て口に入れるので唾液を促しおいしく食べることができます。これから口に入れるものは人の顔ではありません。料理は目で見て味わう部分もあると思います。

③会食ではついつい食べ過ぎてしまうことがありませんか?黙食では食事に集中できるため一口量と口に入れるペースがつくりやすいと思います。

④会食だと「ながら食い」になりがちです。笑いながら話しながら楽しくはありますが、食べることに集中できているとは言えません。黙食で食べることに集中すると落ち着いて食べられるので精神的にも落ち着くことができます。

いかがでしょうか。もちろん会食が悪いと言っているわけではありません。コロナの騒動が落ち着いたら黙食ばかりではなく、みんなで楽しく話しをしながら食事を楽しみたいと思います。黙食、会食それぞれに良い所がありますので今は視点を変えて黙食を楽しんでみてください。